(A)
日々の家事を頑張りすぎて疲れてしまっている人が多いという。情報番組や雑誌で「整った快適な住まい」や「健康のための手作りの食事」などが頻繁に取り上げられるので、知らないうちに自分の基準が必要以上に高くなり、多くの時間や労力を費やしてしまっているのではないか。
こういう人たちは手を抜くのは悪いことだと思うかもしれない。しかし「毎日しなければならないか」「どのレベルまでやらなければならないか」といったことは、本来自分で決めるものだ。正解はないはずなのに、いつのまにか世の中の高い基準に縛られてはいないだろうか。他人の基準ではなく自分が何を大切にしたいかを考え、そうではないことは積極的に手を抜いていくことが、ゆとりのある、自分らしい生き方につながるだろう。
(B)
生活の中で、何を大切にし、何をそぎ落として(注)いくかは人それぞれに違います。周りの人にとっては無駄に思われても、自分にとってそれが大切なものであれば、それはそぎ落とす必要はありません。
ただ、あまりにも抱えているものが多いという人もいます。これは絶対にやらなければならない――生真面目な人ほどそう思い込んでしまうものです。
(中略)
あまり自分を追い詰めないで、時々は手を抜いてみましょう。手を抜いたことで何らかの支障が出たなら、そのときにまた従来通りに戻せばいい。手を抜いても何も変わらないのであれば、それはやらなくてもいいものと考えるわけです。
手を抜くという行為は悪いことだと思われがちですが、そうではありません。すべてのことを完璧にするなど無理なことです。大切なことは、手を抜いていいものといけないものを仕分けすることだと思います。
(注)そぎ落とす:ここでは、削る

1。 (60)生活の中で手を抜くことについて、AとBはどのように述べているか。

2。 (61)AとBの認識で共通していることは何か。